![XF16-55mmF2.8 レビュー](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/xf1655-001-1024x683.jpg)
XF16-55mmF2.8 R LM WRは焦点距離16-55mm(35mm判換算24 – 84mm相当)の標準域ズームレンズでRED Badgeの称号が与えられたフラグシップズームレンズです。
ここでは、XF16-55mmF2.8 R LM WRのデザイン・サイズ・画質・表現力をレビューしています。
富士フイルムの標準ズームにはXF16-55mmだけでなくXF16-80mmとXF18-55mmもありますが、やっぱ画質、表現力はレッドバッジのXF16-55mmF2.8は凄い…。
単焦点レンズ並みの表現力を持っています。ここでは、3つのレンズの画質の違いも比較しているので、どの標準ズームレンズを選ぶべきか迷っている方も参考にどうぞ!
この記事の目次
XF16-55mmF2.8 R LM WR スペック・特徴
![XF16-55mmF2.8 R LM WR](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XH1F75871-1024x683.jpg)
- Xマウント
- 焦点距離:16-55mm(35mm判換算:24-84mm相当)
- 画角:83.2°- 29°
- 絞り:F2.8〜F22(9枚円形絞り)
- レンズ構成:12群17枚(非球面3枚、異常分散3枚)
- 撮影距離範囲:0.6m〜∞、マクロ 広角:30cm-10m、望遠:40cm-10m
- フィルター径:ø77mm
- サイズ:ø83.3mm × 106mm
- 重量:665g
- 価格:174,350円(実売15万円)
XF16-55mmF2.8 R LM WRは焦点距離16-55mm(35mm判換算24-84mm相当)で、最大ズーム(55mm)にしてもF2.8固定で撮影できる3.5倍ズームレンズです。
レンズ内手ぶれ補正のないレンズですが、12群17枚(非球面レンズ3枚、異常分散レンズ3枚)の構成でXマウントの中でも大きいレンズ。ボディによっては大きい…と感じるかも。
![X-T4とXF16-55mmF2.8 R LM WR](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XH1F75931-1-1024x683.jpg)
X-T4やX-H1ならちょうどいいサイズ感で使うことができますが、X-T30やX-Pro 3になると少し大きいなと感じます。
とはいえ、他のズームレンズでは味わうことができない画質、質感の高い写真を撮ることができるので大きさを犠牲にしてでもXF16-55mmF2.8を使う価値は大いにあるのではないでしょうか。
また、XF16-55mmF2.8は通しでF2.8の絞りで撮影できるのも大きなメリットです。
X-T3などボディ内手ブレ補正のないカメラでも暗所撮影に使うことができますが、X-T4やX-H1と組み合わせることで、暗所撮影で手ブレを抑えてキレのある写真を撮影が可能ですよ。
XF16-55mmF2.8 R LM WR レビュー
レンズのスペック
XF16-55mmF2.8は12群17枚(非球面レンズ3枚、異常分散レンズ3枚)の大口径ズームレンズで、ズーム全域において高い解像力を持ったフラグシップレンズです。
![XF16-55mmF2.8のレンズ](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XH1F75881-1024x683.jpg)
多層コーティング処理「HT-EBC」を施すことでゴーストやフレアを抑え、ナノGIコーティングの採用によってゴーストやフレアも抑えているので、逆光のあるシーン、夜のシーンなどもクリアでキレのある写真を撮影できます。
外装は金属製のパーツを採用、鏡筒の10ケ所にシーリングを施した防塵・防滴・-10℃の耐低温構造に、カメラ接合部分も金属パーツなので信頼性の高いレンズとなっています。
![](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XT4F06151-1024x683.jpg)
レンズにはズームリング、フォーカスリングだけでなく絞りリングも搭載しています。
![XF16-55mmF2.8の操作リング](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XH1F76831-1024x683.jpg)
ファインダーを覗きながらリアルタイムに絞り値を調整できるのできるので感覚的に撮影することができるので、集中して写真を撮ることができるのがいいですよね。
レンズのサイズは大きくて重い
XF16-55mmF2.8 R LM WRはø83.3mm × 106mm、665gと富士フイルムのレンズ群の中では大きめサイズのレンズとなっています。
![XF16-55mmF2.8のサイズ感](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XH1F76801-1024x683.jpg)
とはいえ、フルサイズカメラの標準レンズと比べるとはるかにコンパクトで取り回ししやすい大きさに収まっているので、旅行などに持っていくにはちょうどいいサイズのレンズになっているのかな。ちょっと大きいかな。
X-T4にXF16-55mmF2.8を装着するとこんな感じのスタイルとなります。
![X-T4 + XF16-55mmF2.8](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XH1F75901-1024x683.jpg)
ちょうどいいサイズ感ですよね。
X-T3だと少しだけレンズの方が大きいかなと感じてしまうことがありますが、X-T4はボディ内手ぶれ補正を搭載したことによるボディサイズが大きくなりXF16-55mmF2.8との相性は向上したように感じます。
大型グリップを搭載しているX-H1との相性も抜群です。
![X-H1 + XF16-55mmF2.8](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XT4F10281-1024x683.jpg)
ボディ内手ぶれ補正もあるので大型グリップとの相乗効果で暗所撮影でも手ブレのないキレのある写真を撮影することが可能となっています。
小型ボディのX-T30にもXF16-55mmF2.8を装着して撮影することができます。
![X-T30 + XF16-55mmF2.8](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XH1F75951-1024x683.jpg)
ただし、レンズが大きいのでバランスはあまりよくないので撮影しにくいと感じるかもしれないです。グリップが小さいのでレンズをしっかり手で支えながらの撮影になるでしょう。
高速で高精度なオートフォーカス
XF16-55mmF2.8は駆動が速いリニアモーターを搭載したレンズとなっていてフォーカス速度はとても速くX-T4との組み合わせで最速0.02秒でピントを合わすことが可能なレンズとなっています。
また、フォーカス時の駆動音もほとんどしないので静かなところでも気兼ねなく撮影できるのがとても良いですね。
XF16-55mmF2.8 R LM WR 作例
XF16-55mmF2.8 R LM WRの作例をいくつか紹介します。こちらの写真はX-T3とXF16-55mmF2.8の組み合わせとなっています。
![X-T3 + XF16-55mmF2.8で大阪アトリウム広場を撮影](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XH1F2324-xf1655-s.jpg)
広角16mm(35mm判換算24mm)の広い視野角から撮影ができる標準ズームレンズなので、風景を撮影するのに適しています。
![X-T3 + XF16-55mmF2.8で建設クレーンを撮影](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XH1F2332-xf1655-s.jpg)
XF16-55mmF2.8は全域において高精細な画質を表現できるレンズなので、風景を切り取るなら万能といっていいかもですね。
![X-T3 + XF16-55mmF2.8で那谷寺の紅葉を撮影](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XT3F2277-xf1655-s.jpg)
16-55mm(35mm判換算24 – 84mm相当)で自由に視野角を細かく調整できるので時間をかけて構図を作るのもいいでしょう。
![X-T3 + XF16-55mmF2.8で那谷寺の経路を撮影](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XT3F2368-xf1655-s.jpg)
シダ植物をズーム域で撮影をしてみました。F2.8固定なので望遠で撮影しても暗くならないのでとても使いやすいレンズです。
![X-T3 + XF16-55mmF2.8でシダ植物を撮影](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XT3F2382-xf1655-s.jpg)
苔も高精細な画質で撮影することができます。
![X-T3 + XF16-55mmF2.8で苔を撮影](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XT3F2431-xf1655-s.jpg)
ISO感度を3200〜6400に上げてるというのもありますが、F2.8の明るめの標準ズームレンズなので暗いところでも手持ちで撮影することができます。
![X-T3 + XF16-55mmF2.8で夜のガード下を撮影](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XT3F7540-xf1655-s.jpg)
最近のカメラはISO6400でもノイズが少なくキレイな写真が撮影できるからとても助かります。
![X-T3 + XF16-55mmF2.8で駐車している車を撮影](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XT3F7549-xf1655-s.jpg)
XF16-55mmF2.8は玉ボケもとてもキレイです。
![X-T3 + XF16-55mmF2.8 ボケと背景](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XT3F7557-xf-1655-s.jpg)
単焦点レンズ並みとはいわないけど、十分キレイな玉ボケを表現することができます。
![X-T3 + XF16-55mmF2.8で光と水玉を撮影](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XT3F7559-xf1655-s.jpg)
XF18-55mmやXF16-80mmだとここまでキレイな玉ボケを作ることができないので、やはり表現力はかなり高い標準ズームレンズだなと感じます。
ここからはX-T4とXF16-55mmF2.8の組み合わせとなります。
![X-T4 + XF16-55mmF2.8で金沢駅西口を撮影](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XT4F0860-xf1655-s.jpg)
16-55mm(35mm判換算24 – 84mm相当)の幅で撮影ができるので1本で広く撮影したり、ズームして撮影できるのでとても便利に使うことができます。
![X-T3 + XF16-55mmF2.8で金沢駅の新幹線改札を撮影](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XT4F0868-xf1655-s.jpg)
X-T4やX-H1との組み合わせならボディ内手ぶれ補正を使うことができるのでISO感度を上げなくてもある程度撮影できるのが素晴らしいです。
![X-T3 + XF16-55mmF2.8で金沢駅のバスターミナルを撮影](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XT4F0870-xf1655-s.jpg)
X-T4やX-H1を持っているならXF16-55mmF2.8は是非とも手にして欲しいレンズです。
XF18-55・XF16-80・XF16-55の画質比較
富士フイルムの標準ズームレンズはXF18-55mmF2.8-4 R LM OIS、XF16-80mmF4 R OIS WR、XF16-55mmF2.8 R LM WRの3本ありますが、レンズの大きさはこんなに違います。
![XF18-55・XF16-80・XF16-55](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XT4F09181-1024x683.jpg)
大きさはやはり画質にも差が出てくるのですが、どれくらい画質に差があるのか比較してみました。こちらはXF16-55mmの16mm(広角側)で撮影した写真です。
![XF16-55mm(広角側)で撮影](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/1655-s-003.jpg)
各レンズで撮影して赤い建物の部分を拡大してみました。
![XF18-55・XF16-80・XF16-55の画質比較(広角側)](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/1680-s-005.jpg)
レンズの中央部分の画質にはそんなに差はないですが、レンズ周辺になると画質が差が出てきてXF18-55mmはかなりぼやけた画質になっているのがわかります。XF16-80mmあかなり健闘していますが、XF16-55mmと比べると解像感は劣ってしまいます。
こちらも広角側で撮影したものです。
![XF16-55mm(広角側)で撮影](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/1655-s-002.jpg)
少し暗いのでわかりにくいですが、XF18-55mm → XF16-80mm → XF16-55mmの順で解像感が高くなってるのがわかります。
![](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/1680-s-006.jpg)
次に望遠側(55m)で比較してみました。こちらはXF16-55mmの55mm(望遠側)で撮影した写真です。
![XF16-55mm(望遠側)で撮影](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/1655-s-001.jpg)
各レンズで撮影して右側の建物を拡大してみました。XF16-80mmは55mm付近に合わせて撮影しています。
![](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/1680-s-004.jpg)
XF16-80mmとXF16-55mmの違いはそんなにないように見えますが、XF18-55mmは少し解像感が足りない感じがしますよね。
逆光のあるシーンでXF16-80mmとXF16-55mmで撮影し比べてみました。
![](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XT3F5767-xf1680-s.jpg)
![](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XT3F5769-xf1655-s.jpg)
撮影した位置のズレの問題もあるのかもしれませんが、XF16-55mmの方がフレアが抑えられているのがわかります。
![](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/2020-07-24-12.50.50-s.jpg)
背景のボケ味はXF16-80mmよりXF16-55mmの方が柔らかい雰囲気があります。開放で撮影した思ってたのですがXF16-55mmはF2.8ではなくF3.2になってしまいましたが、F2.8にすることでさらにボケ味を柔らかくすることができるでしょう。
XF16-55mmF2.8 R LM WR レビュー:まとめ
![XF16-55mmF2.8 R LM WR](https://sin-space.jp/wp-content/uploads/2020/07/XH1F76741-1024x683.jpg)
XF16-55mmF2.8 R LM WRは焦点距離16-55mm(35mm判換算24 – 84mm相当)の標準域ズームレンズです。
- 広角から望遠まで幅広い撮影ができる
- 全域F2.8固定で撮影できる
- 単焦点レンズ並みのキレのある撮影できる
- ズームレンズにしてはボケ味が美しい
- オートフォーカスの速度が速くて静か
単焦点レンズのようなキレのある豊かな表現力を持ったRED Badgeレンズなので写し出される画質はとにかくキレイ。
ボケ味もズームレンズとは思えないくらいキレイな表現ができるので普段使いのレンズにピッタリ。
- レンズのサイズが大きい
- レンズ内手振れ補正に対応していない
表現力が高いだけあってレンズが大きくて重いので小型ボディのX-T30やX-Pro 3などには少し合わないかなと感じます。
レンズ内手ぶれ補正もないですしXF16-55mmの性能を満足に引き出すにはX-T4かX-H1の組み合わせが最適なのかな。
ちなみに、このブログの写真はXF16-55mmF2.8で撮影しているモノも多くブツ撮りにも使える万能レンズとなっていますよ。(最近はXF90mmF2を使うことが多いですが。)
XF16-55mmF2.8 R LM WRは富士フイルムのミラーレスカメラで使うことができます。
少し古めの富士フイルムのカメラボディはこちら。中古で買うことができたりするので、価格を抑えたい方はX-H1とかおすすめですよ。
https://sin-space.jp/2016/10/11/154032https://sin-space.jp/2015/11/19/191845
Xマウントの標準ズームレンズはこちら。
https://sin-space.jp/2016/10/01/104803Xマウントの単焦点レンズはこちら。
https://sin-space.jp/2016/01/25/112148
すごいいブログなんですが、一点気になったところが。
X-T30 + XF16-55mmF2.8の素材写真がカメラ本体X-T30ではないような気がします(⌒-⌒; )
間違ってたらごめんなさい。